HITOSHI MATSUMOTO
一人 ごっつ(’96・10・7)


松本:「・・・」
とぼけた顔の大仏(以下、大仏)(声:板尾創路?)
  :「(終始何か物を食べながら)・・・オィッ」
松本:「・・・」
大仏:「・・・ど〜すんねん、お前?」
松本:「・・・え?」
大仏:「・・・どうしてくれんねん」
松本:「ハハハ・・・、何がですの?」
大仏:「こんなとこ連れてきて」
松本:「ハハハ・・・、えぇ、「連れてきて」ゆ〜か、ねぇ?・・・
    やらんとあかんから、うん」
大仏:「出来んのか、お前?」
松本:「ハハハ・・・いや、出来ますよ」
大仏:「・・・ホンマか?」
松本:「えぇ、・・・いや、とりあえず」
大仏:「うん」
松本:「その・・・一発目やから」
大仏:「うん」
松本:「なんか・・・そんな引いた感じじゃないほうがいいと思いま
    すよ」
大仏:「・・・ほうか?」
松本:「えぇ」
大仏:「行ったほうがええか?」
松本:「うん・・・やっぱり」
大仏:「うん」
松本:「うん・・・もうちょっと大きい声で喋ったほうがええんちゃ
    うの?」
大仏:「ハハ・・・(マイクテスト)アー」
松本:「ハハハ」
大仏:「(のどの確認)ウンッ、ウンッ」
松本:「ハハハ」
大仏:「よっしゃ」
松本:「は、はい」
大仏:「やろか?」
松本:「はい、やります」

大仏:「写真で一言」
○写真:霧の立ちこめる岸壁、上下黒い服を着た金髪の少年が岸壁の
    間近で崖の下を眺めるようにうつ伏せに寝ている
松本:「・・・あ〜、寝られへん」

大仏:「写真で一言」
○写真:東南アジアを思わせるような雰囲気、教室のような部屋の中
    人々が真剣な眼差しで前を向いている、ほとんどの人が白い
    布で頭(顔はでている)と体を包んでいる中、1人だけ黒い
    布でおおっている
松本:「・・・この中に1人、カンニングの常習犯がおる」

大仏:「「えっ! ウソー! あんな優しかったおかんが・・・」、
    一体何があった?」
松本:「・・・あんな優しかったおかんが・・・え・・・あんな優し
    かったおかんが」

松本:「えーあんな優しかったおかんが・・・あんな優しかったおか
    んが・・・」
松本:「足のウラ、カチカチ」  
松本:「ハハハ・・・ハハハ・・・」

松本:「あんな優しかったおかんが」
松本:「きほんてきには手づかみ」
松本:「・・・ハハ」

松本:「・・・ハハ、え! あんな優しかったおかんが、よ〜見たら」
松本:「耳の穴にワタ」
松本:「ハハハ・・・」

松本:「・・・」
松本:「三角コーンをけった」
松本:「・・・」

松本:「ハハハ・・・あんな優しかったおかんが、えっ! ウソー!
    あんな優しかったおかんが」
松本:「東京進出」
松本:「ハハハ・・・ハハハ・・・」

松本:「・・・え〜? あんな優しかったおかんが・・・え〜?・・・
    あんな優しかったおかんが」
松本:「あんな優しかったおかんが」
松本:「兄キの結こん式でうたいまくり」
松本:「・・・(チョイ不満げ)」

松本:「・・・あんな優しかったおかんが・・・、あっ! え〜・・・
    ハハハ・・・」 
松本:「あんな優しかったおかんが」
松本:「あんなやさしかったオトンと・・・」
松本:「(満足げ)・・・ハハハ」

大仏:「念願の家を建てた親父。新築の屋根を眺めながら、嬉しいな
    がらも「屋根の色はやっぱりうす茶色の方がよかったんちゃ
    うかなぁ」という表情。」
松本:「・・・ウンッ・・・はい」

    ポク・ポク・ポク・ポク・チーン
松本:(上を見上げ目は満足げ、口は歪みやや口惜しげ)
松本:「・・・ハハハ」

写真協力
Copyright Paulchesley/Orion Press
Copyright Abbas/Magnum Photos Tokyo

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