ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル「バベルの塔」展 @東京都美術館

今日は展覧会4つの予定で全部上野でしたが、一つ目はどこにしようかとちょっと悩みましたが、バベルの塔展を見に来ることにしました。大阪にも巡回予定ですけど、ついでに見とけって感じで。会社の福利厚生で加入してるベネフィットステーションでチケットが安かったってのが大きい。

この写真は見終わってから撮ったのですが、結構並んでいまして入場まで7分くらい待ったかな。これなら後回しにすりゃよかったとちょっと後悔しましたが、東博に移動するのもしんどいのでそのまま見ました。

東京都美術館
東京都美術館
展覧会のタイトルにもなってる目玉作品はピーテル・ブリューゲル(父)の「バベルの塔」なのですが、ピーテル・ブリューゲル(父)の代表作のバベルの塔はウイーンの美術史美術館にあるものでして、これではありません。チラシには「ブリューゲルの最高傑作来日」と煽っていますが、最高傑作って誰が決めたのかって感じですわな。こうでもしないと客来ないと思っているのだろうか。個人的には代表作ではない絵を展覧会のタイトルにするのも気に入らないですけど。

ちなみに私は去年オランダで見ています。一人でじっくり独占して写真も撮りまくりました。美術館の正式名はボイマンスファンベーニンゲン美術館です。今回展示してるのは500年ほど前の古いものばかりですが、この美術館は印象派やダリとかもどっさり持ってまして、凄い美術館です。

この展覧会にはもう一つというか二つ目玉展示がありまして、ヒエロニムス・ボスの聖クリストフォロスと放蕩息子も展示されています(これも去年オランダとスペインで2度見てますが)。一昨年のプラド美術館展では愚者の石の切除が来日してこれがボス作品として初来日とされていますが、その後真作ではないといういちゃもんが付きまして、ヒエロニムス・ボスの真作と認定さているものとしては今回が初来日となっております。ブリューゲルも今度でまだ6回目なので、ボスとブリューゲルが3点も見れるなんて今後あるのかってくらいめちゃめちゃ貴重な機会です。

入場口には大友克洋がバベルの塔の内部を想像して描いたのを別の人がCGで仕上げたINSIDE BABELが展示されています。

INSIDE BABEL
INSIDE BABEL
ってことで展示ですが、ボスのフォロワー(ブリューゲルもその一人なのです)の絵などかなりテーマを絞った展示となっており、現地の展示よりこの点については内容は濃いです。なので去年私が行ったときに見てない絵がかなり多かったです。真作認定されてないですがボス作かもって言う女性の横顔の小さな絵も展示されてました。これが見れたのが嬉しい。

バベルの塔は混んでると近くでじっくり見れませんが、3倍に拡大したパネルが飾られてるので細かいところはそっちを見るとわかりやすくなっています。ま、ウイーンの方みたいにウンコしてる人が描かれてたりはしませんが。ちなみに今回展示されているボスの放蕩息子には立ちションしてる人が描かれていますのでお見逃しなく。500年以上前に立ちションする人を絵に描くなんて人はやっぱり超異端だよね。

他にはブリューゲルの版画が多く展示されています。本人が彫った唯一の作品も展示されてます。ってことで図録買いました。Tシャツも買おうかなと思ったんだけど、Lサイズまでしかなかったんで買いませんでした。図録はバベルの塔の実物大のポスター付きです。9つに折られてますけど。

滞在時間は1時間半ほどでした。バベルの塔を現地で見てなかったらもっと時間掛けてたかな。

ってことで必見。7/2まで。7/18から大阪の国立国際美術館にも巡回します。