日大のあのタックルについて

日本のアメリカンフットボールの歴史において一番に注目されたのがこんなことで悲しいったらありゃしない今日この頃ですが。

私はあの動画は試合当日に見ました。あり得ないプレーだと言うことで当日に広まってたのです。なんで試合の時に大騒ぎになってないんだと思ったら関学のコーチ陣はボールの方見ててタックルされた場面は見てなかったと。

アメリカではThe Latest Hit(最も時間が掛かったレイトヒット)と言えるほどの前代未聞のプレーと紹介されています。Latest Hitは普通は最新のヒット曲という意味なんですけど、それと引っかけているわけですね。

と言うことで本題。

日大の監督&コーチの最大の誤算は関学の最初のプレーがQBが右へロールアウトするパスプレーだったことです。91番と反対の方向へQBが走って行ってしまうプレーだったのでパスが投げられてからタックルするまで2秒もかかったわけです。ロールアウトのパスプレーはQBが走りながら投げる必要があるので成功確率が多少下がるため珍しいと言うほどではありませんが多用するプレーではなく、成功率が多少低くなるプレーを試合の1プレー目で選択するようなことは確かにあまり見ないのでそれが最初のプレーだったことは非常な偶然。で、パスが失敗に終わってしまってQBががっくり脱力したところへ背後へのタックルになったわけで、史上最悪と言っていいレイトヒットの絵面になってしまったと。あれ以外のプレー、例えば2回目の反則だけならここまで騒ぎにならなかったと思う。「ひどい反則だな」程度で済んでいた可能性が高いです。あの最初のプレー選択のおかげで全てをあぶり出してしまったわけです。

タックルされたQBが大けがじゃなかったのはほんとに幸運で、結果的にはあぶり出せて良かったと言うしかありません。こんな腐ったチームがあのままずっとのさばってたかと思うとぞっとする。いつから腐ってたのかを想像するとこれもぞっとする。

昨日の91番の選手の会見でアメフトが好きだったのに大学に入って好きじゃなくなったという言葉を聞いて泣きそうになってしまいました。